2013年4月8日月曜日

アクセス解析だけではダメ。あくまで手法の一つ(前編)


はじめまして。
本日からアクセス解析をはじめとしたWebマーケティング、マーケティングリサーチについて色々書いていこうと思っています。

さてさて、記念すべき第1回目の書き込みですが、いきなり否定から入りますw
Webサイトの改善、コンサルティングというと絶対に出てくるのが「アクセス解析」ですが、アクセス解析だけやっていてもダメです。これは断言します。

確かにアクセス解析はWebサイトの状況を調べるのに非常に有効ですし、必須です。
でも"アクセス解析ツール自身"ができることはユーザの足跡を記録するところまでです。そこから課題を発見したり、仮説立てするのは"私達人間"の仕事です。

アクセス解析の数値だけ見ても分からないこと、つまりアクセス解析の数値を見る時に意識しながらいけないことは
 「どのようなユーザなのか?」
「またそのユーザの目的(心理)は?」
 ということです。
アクセス時間帯、デバイス、訪問キーワード等を見ることにより、どのようなユーザが何を求めてるのかをある程度推測することは可能です。
例えば、ブランドワード(自社名や商品名を含むキーワード)で検索するのは以下のようなユーザであることが考えられます。

・過去に訪問経験のあるユーザ(認知ユーザ)
・電車の社内広告など何かしらで自社を知って検索してきたユーザ
・営業目的のユーザ

など。
更にこのブランドワード訪問ユーザを時間帯別や曜日別で見ることにより、月曜~金曜のしかも10時頃~17時頃にアクセスが集中しているのであれば「営業目的のユーザ」をはじめとしたビジネス的な接触を目的としたユーザである可能性が高い。更にそういったユーザはどのページによく遷移するのか。といった具合です。

これはユーザ一人一人にインタビューしているわけではないので、仮説になりますが、この仮説を基にリスティング広告の配信曜日・時間帯やランディング先、サイトコンテンツの内容を変更し、変更後の効果検証を行っていきます。サイト最適化はこの繰り返しです。
もっと深くユーザニーズを掘り下げたい場合は、ユーザアンケート、ヒートマップ機能を搭載した解析ツールの導入などをアクセス解析以外の手法もありますが、それは別の機会にご紹介できればと思います。

もう一つ、アクセス解析の数値を見る時に意識しながらいけないことは、季節要因、市況の変化、競合の状況です。
昨対比でみると、分かりやすいのですが、例年夏にアクセス数やCV数が伸びる傾向にあるのに、今年はなぜか伸びない場合、これは市況や競合他社の変化が考えられます。
具体的な例をあげますと、

・先のリーマンショックや東日本大震災などによる影響
・低価格をウリにした企業の参入
・猛暑(異常気象)

など。

ただ、上記で挙げた例は大きな出来事で割と原因が分かりやすいです。
そうではなく、自社のみに影響する外的要因を調べたい場合や、急に数値が大きく増加(または減少)した場合はどう原因を探っていけばよいのか?については、次回ご紹介したいと思います。